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- 作者: 舞城王太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/04/24
- メディア: 文庫
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アイコは金田陽治への想いを抱えて少女的(ガーリッシュ)に悩んでいた。その間に街はカオスの大車輪! グルグル魔人は暴走してるし、同級生は誘拐されてるし、子供たちはアルマゲドンを始めてるし。世界は、そして私の恋はどうなっちゃうんだろう? 東京と魔界を彷徨いながら、アイコが見つけたものとは。三島由紀夫賞受賞作。受賞記念として発表された短篇「川を泳いで渡る蛇」を併録。
おぉ、見事に訳が分からない! そしてこの作品が三島由紀夫賞を受賞するのも訳が分からない。三島由紀夫賞のコンセプトは何?と思わずにはいられない。これで、いいの?と賞を案じたり…。この本の文章はビジュアルに変換しやすい、という意味では非常に優れた小説だとは思いますが。この小説は誰の手にも余ると思う。
読んでいる最中は、とにかくグルグル魔人が怖くて仕方なかった。読みながら寝たら本当にうなされた。簡単に影響を受けてしまう、単純で安直な私…。第一部はまだ理解出来る範囲。舞城さんらしいパワーのある作品だな、と思えていた。が、「2ちゃんねる」みたいな掲示板で「アルマゲドン」が起きるところから、そのハイペースに着いていけなくてトップグループから脱落。掲示板に書かれていることは、さもありなん、と思える所が怖かったけど。ネットが危険だ、とか短絡的なことじゃなくて、無責任になりやすい、とは思った。第二部からはもう本格的に分かりませんでした。有名人・ハデブラ村・恐怖のグルグル魔人。第三部に何となくの結論はあるんだけれど、これを読まされてたのか、という飽きれも感じました。ちなみに私はこの本で初めて、フォントの大きさが変わる小説を読みました。