予知夢 (文春文庫)

予知夢 (文春文庫)

深夜、16歳の少女の部屋に男が侵入し、気がついた母親が猟銃を発砲した。とりおさえられた男は、17年前に少女と結ばれる夢を見たと主張。その証拠は、男が小学四年生の時に書いた作文。果たして偶然か、妄想か…。常識ではありえない事件を、天才物理学者・湯川が解明する、人気連作ミステリー第二弾。


ガリレオシリーズ第2弾。今回はオカルトと化学とミステリの融合といったところでしょうか。全5章のタイトルは「夢想る(ゆめみる)」「霊視る(みえる)」「騒霊ぐ(さわぐ)」「絞殺る(しめる)」「予知る(しる)」ととても科学連作ミステリとは思えないタイトルが並んでいます。どの作品も超能力のような力を湯川が科学的に解明します。
予知夢とかポルターガイストなど一般的に有名な超常現象について淡々と科学的解説があるので、ロマン?を壊された気にもなりました…。湯川さんが作中で「霊は人の心の中に存在する」言ってましたが、それには深く納得させられました。霊などは非科学的なものですが、その正体を「〜現象」とか言われてガッカリするのは、霊は非科学的ではあるが、すごく人間的な、人間の想像力の賜物ともいえる存在だからかもしれませんね。

予知夢よちむ   読了日:2002年02月02日